〔四訂版〕Q&A 外国人の税務
■著者:橋本秀法・阿部行輝・原武彦 共編著
■発刊日:2020年4月1日
■ISBN:978-4-7931-2512-6
■書籍紹介
●外国人に対する課税については、近年、総合主義から帰属主義への移行に係る抜本改正、BEPS勧告に基づく恒久的施設関連規定等の大幅改正、国外財産等に係る資料情報制度の強化、非永住者の課税所得に係る定義や外国税額控除についての改正、さらに、国境を越えた役務提供に係る消費税の改正等々大きく変動しています。また、租税条約についても、我が国と多数の国との条約改定等が急速に進められる中、BEPSプロジェクトにおいて策定されたBEPS防止措置のうち租税条約に関連する措置を各国間の既存の租税条約に導入することを目的とした「BEPS防止措置実施条約」が我が国を含め多数の国に採択・発効されているところです。
●外国人が日本で行う経済活動については、原則として所得税が課税されることになりますが、課税関係を検討する際には、居住者・非居住者等の居住形態の判定を要するほか、日本が各国と締結している租税条約の適用関係についても考慮する必要があります。
●また、消費税法は、所得税法のように居住形態によって課税範囲や申告方法を区別して規定していないため、短期間来日し芸能活動を行うような場合でも、連年来日し課税事業者に該当すれば、消費税の申告義務が生じることになります。
●本書は、このような外国人の所得税及び消費税について必要な知識や注意すべき点をQ&A形式でやさしく解説するとともに、各国との租税条約、所得税法における非永住者制度など、また、日仏租税条約等に伴う社会保険料控除の取扱い、LLC等の特殊な事業体を利用して利益を獲得する場合の課税関係などについても言及しています。外国人を雇用している企業の実務担当者、あるいは税理士等の職業会計人の方々の必携書です。
●四訂版では、恒久的施設及び資料情報制度等について新章を追加しました。また、前版刊行後からの改正事項を織り込んでいます。
●なお、巻末には日米租税条約をはじめとする各国と締結している租税条約上の特例一覧表も収録してあります。